明るい生活の暗い日記

スピードが足りない

220505

従妹の家で母方の親族が集まった。わたしが生まれた頃から、母方の親族はこどもの日に集まることになっており、それが四半世紀続いている。祖母とは時々電話で話していたが、顔を合わせるのは正月ぶりだ。

おばあちゃんは、前よりも少し足腰が弱くなって、それでも84歳にしてはシャッキリしていて、相変わらず料理がとても美味しかった。今年もおばあちゃんのトンカツが食べれた。とても嬉しい。押入れから随分昔に高島屋で買った帽子が出てきて、それを被った従妹に似合っていると褒めた後、おばあちゃんにも被ってもらうようにお願いした。「似合わへんわ」と言っていたが、押し切って被ってもらったところ、大層似合っていたので褒めちぎったら、嬉しそうな表情をしていた。年配の人は屋内では帽子を被らないことが殆どだけれど、おばあちゃんはしばらくの間帽子を被ったまま家事を続けていたので、存外喜んでいたのだと思う。

従兄はパートナーを連れて帰省していた。親戚の集まりに突如知らない成人が登場することには違和感があり、落ち着かない。彼女も彼女で不安なのだろうと思うが、彼女に積極的に気を配る程の余裕が今のわたしには無い。全てを叔母や従妹に任せてしまった。新しく買ったEOS RPで撮った写真を見せてもらった。彼の拘りなのか、全ての写真が16:9にトリミングされていて、新鮮だった。それにしても、12万円でレンズ付きのフルサイズ機が買えるとは、いい時代になったものだ。

従弟は仕事を辞めたらしい。後、床屋のタイムセール680円でカットしているという新情報も得た。680円に髪を託せるの、凄すぎる。ずっと髪型が変わっていないように思っていたが、サイドを刈り上げるマイナーチェンジが数年前から施されていることに今年初めて気づいた。わたしのインナーカラーについては「よくわからないけれど、分かる人には分かる良さやと思う。ピカソの絵みたいな感じ」と言われた。そんなにピンと来ないか。

従妹はわたしが撮った写真をいたく気に入ってくれていた。わたしがそこまで良いと思っていなかった写真をお気に入りにあげることが多く、感性の違いが面白かった。また夏か、秋あたりに撮りましょうと約束した。f:id:Halprogram:20220505234142j:image
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犬と1年振りに会った。人間で言うと100歳を超えているらしく、黒かった体毛は白髪まみれで、動作も緩慢になり、すっかりヨボヨボというような感じになっていた。長生きしてくれてありがとう、また次に会う機会があるといい、そう思いながら撫でて撫でて撫で倒した。

3年前に祖父が亡くなり、従兄のパートナーが加わり、親族コミュニティも緩やかに変化していく。いずれ、犬が亡くなり、祖母が亡くなり、誰かのパートナーが加わり、親世代が亡くなり、そういったことが起こるのだろう。時の流れに逆らうことが出来ないからこそ、こうして顔を合わせる機会が愛おしく、かけがえのないものになる。いつまで続くかはわからないが、この瞬間を大切にしなければならないなと、月並なことを素朴に思わされた1日だった。

おわり