明るい生活の暗い日記

スピードが足りない

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この半年間を象徴するかのような、空虚な日だった。

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資格更新に必要なポイントを貯めねばならない!ということで、ポイントをくれる研修をアナウンスしてくれる学会に入る為の手続きの書類を刷りにコンビニへと出る。茹だるような暑さの中、半ドンなのか昼過ぎに下校する中高生の大群とすれ違う。そういえば、ここの学校は自主映画の撮影に使わせてもらったことがあったな。B2とB4で、それぞれ別の作品の撮影で教室を借りたんだった。

B2の撮影はADとして参加したのだけれど、これがまあ役に立てなかった。制作の中心にいた当時B3の先輩達が何を思って起用したのかは今となっては思い出せないが、気が利かないわ集中力に欠けるわ撮影のことを理解していないわ体力が無いわで、自分の能無しっぷりに大層嫌気がさしていたことだけを覚えている。撮影自体は、途中から手伝ってくれたB4の先輩が実質的なADとして機能するようになり、慌ただしくはあったものの一応の完成を見た。学生映画なりの粗さはあったが、面白い作品だった。作品のクレジットを作った際に、ADの欄を先の先輩の名前を上にして、下に自分の名前を書いて提出したら、エンドロールでは自分の名前が上になっていて、変な気の遣われ方してんな……と思わされたことを覚えている。

あの頃は確か、この作品のADと親睦合宿の幹事と学祭上映会の運営とB3へ贈るビデオレターの作成でてんてこ舞いになっていて、その全てが主観的に失敗に終わったことにひどく落ち込み、出演作の諸々が終わったらサークルを辞めようとしていた。6回4失点のピッチャーでも頭数が足りないから先発ローテーションに入れられる、それなら自分がいなくなれば他の人が頭数にならざるを得ず、自分よりもマシな結果を残してくれるのではないかというような、そういうことを当時は思っていた。それなりに強い決意であったにも拘らず、これを翻意したのは何故だったのか、今となっては思い出せない。あの時に辞めていれば、何かが変わっていただろうか。

f:id:Halprogram:20220630223453j:imagef:id:Halprogram:20220630223448j:image2013年6月29日 京田辺別館

B4の学校撮影は、本当にただのお手伝いというような感じで1日だけ参加した。その為、撮影自体にはあまり思い入れはないのだが、何の因果かポスプロの際に編集をする監督の横で「いいね〜頑張ってるね〜」と言い続けるbot役をすることになり、それが大学卒業直前のことだったので、そちらは印象に残っている。今でも心残りとして思い出すのは、拘りを持った演出を提案してきた監督に対して、「意図が面白いことと別で、それは他のシーンとの異質性が生じることによって初めて効果的になる演出だけれど、果たして狙い通りにいくか?」と、正論だけれども少し意地悪な返答をしてしまったことで、この人の作品なのだからそんなことを言わずに好きにさせてあげれば良かったなと思う。覆水は盆に返りませんが。

人の作品に文句を言つけれる程に立派なサークル活動をしていたかというとそんなことはなく、撮った映画は軒並みつまらないもので、自分には他者の興味を惹くようなクリエイティビティが無いことを嫌というほど思い知らされた4年間だった。サークル活動における唯一の善行は、BOXに残っていた歴代サークル員の作品を全てデータ化したことだろうか。VHSをデジタイズするのは骨だったが、卒業時には2003年頃から2016年までの作品をHDDに纏めることができた。昔のサークルの作品を観ることは勿論義務ではないし、観たい人がいるかも定かではないが、周期的に入れ替わる人間の営為の蓄積というのは大学の文化そのものだと思っているので、あれはやっておいて本当に良かったと今でも思う。所属サークルのBOXは閉鎖されたと風の噂に聞いたが、あのデータは今もサークル員が持ってくれているだろうか。その時々で作品が追加されていたら、こんなにも嬉しいことはない。

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昔話ばかりしていると感覚が狂うので、今日のことをババッ!と書く。書いていた原稿、無事脱稿しました。然るべきタイミングでお知らせするので読んでね。この人はうちが自分のことをゴミカスだとか言うと悲しむんだろうな〜と思っていても、自分がゴミカスではないと偽ることの方が心苦しく、そういった行為でついつい人を傷つけちゃうことがあります!かなし〜…モテを意識し始めたら、なんか好きかも?って感じの人がまたちょっぴり増えてきました!本当は1人と安定した関係を築きたいのに、そういった経験がないからついつい目移りしちゃう!そんな自分に酔えるほど、うちはもう若くねーんだワ!あーでもその時々でいい感じの異性とくっついたり離れたり元に戻ったりみたいな関係しかイメージできねーんだなー殺してくれ…Twitterの好きな漫画家をちょっぴり好きな人がフォローしていて、とっても嬉しくなりました!

空虚な1日を、思い出を貪ることでさも何かがあったかのように演出した。これはこの半年に限らない、わたしの半生を象徴しているようで笑えてくる。そういえば、今年の6月30日は水無月を食べなかった。例年は母が出してくれていたのだが、今年はそうもいかないのだった。年に一度の行事で季節感を楽しむ文化的な営為は人を人間たらしめるが、そういったことにあまり頓着してこなかったせいで、逆に(?)6月30日に水無月さえ食べれば文化的な人間になれる!というような認知が自分にあることを思い出した。今からでも間に合うだろうか、近所のフレスコまで走ってきます。45分水無月タイムアタックを成功させ、2022年後半戦の文化的なスタートを切ります!それでは!

おわり