明るい生活の暗い日記

スピードが足りない

220314

またZOZOTOWNで数万円分の買い物をした。スプリンググリーンのマウンテンパーカーとオレンジのスノーパーカーを買った。名前が違うだけで、どちらも似たようなナイロン生地のパーカーであることに決済後に気付いた。既に水色のナイロン生地のアノラックパーカーをワードローブにしているので、同じような服を3着も持つことになる。シャツを何着持っていても変に思わないのに、ナイロン生地のパーカーを複数持っていると狂人のように思えてくるので不思議だ。

わたしが通っていた小学校は京都の小学生駅伝の強豪校で、5,6年生になるとほぼ全員が朝練習として校庭を走る風習があった。運動がそれなりに好きだったわたしは、自分もいずれ参加するものだと低学年の頃から思っていたが、実際に5年生になると中学受験の勉強でそんなことをしている余裕が無いことに気付かされた。友達とは学校以外では遊ばず、勉強ばかりの頭でっかちで、それでいて洛南のような難関校を受ける程でもない半端な学力の自分を惨めに思った。そのせいか、始業前に教室へ戻る友達が着ていたナイロン生地のウインドブレイカーやベンチコートがやけにかっこよく見えた。同時に、朝練に参加していない自分には着れない服だな、とも思った。大人になり、やたらとシャカシャカしたナイロン生地の服を買うようになったのは、幼き日の自分が憧れた姿に近づこうとしているからなのだろう。

朝練と直接の関係は無いけれど、小学6年生の運動会で組体操を行った際のBGMがサディスティック・ミカ・バンドの『タイムマシンにおねがい』だった。小学校の運動場をイメージすると、この曲が脳裏に流れる。

件のアノラックパーカーを着た自撮りがあった。平成最後の日に、友達が働いていたライブハウスに遊びに行く前に撮ったものだ。憧れのナイロン生地を身に纏う、丸眼鏡に花柄のシャツを合わせたポニーテールのおばさんのようなわたしを見たら、小学生のわたしは何と言うだろうか。タイムマシンがあるなら、尋ねてみたい。

おわり