梅雨入りしたとはとても思えない、快晴とGoogleで検索をかければ眼前に広がる景色がそのままヒットしそうな、気持ちいい空模様だった。
こんないい天気の日は写真を撮るしかないだろう、ということで先日購入したSIGMA dp2 Quattroと共に散歩に出た。
このdp2QというカメラはFoveonという特殊なセンサーを用いることによって、暗所ではノイズまみれで全く使い物にならない一方で、低感度で撮影するとそれはもう素晴らしい描写力を誇る!とされている、一部でカルト的な人気を誇るカメラだ。今日は早速お手並み拝見…というわけで、撮って撮って撮りまくった。
一昨年クビになったバイト先の神社にに忍び込んだ。実習や修論の為に中々シフトに入らなくなったことでクビになってしまったのだが、そのお陰で専門のバイトに集中できるようになったので、クビ宣告のキツい言い方に当時は落ち込んだものの、あれはあれで雇用主なりの優しさだったのだろうと今では思う。このバイト先は見晴らしがいい立地であった為に、カメラを持っていったら楽しいかも…!と思い意を決して忍び込んだものの、今ひとつピンとくるものが撮れなかった。途中、山の中から雇用主の声がこだまして、逃げるように下山した。
祇園は人出がすっかり戻っていた。修学旅行生がガイドも兼ねたタクシー運転手に写真撮影に混ざるように呼びかけたものの、運転手が「いやいや、僕が入るわけにはいかないから!」と遠慮していて面白かった。フィルムカメラじゃないんだから、1枚くらい混ざったっていいのにね。建前としてそう言っているだけでほんまに嫌なんかもしらんが。あとヤケクソみたいな表情でめちゃくちゃ大きな声を出して呼び込みをしている飲食店の店員のねーちゃんがいたのも印象的だった。暑いのにようやるわ。
こいつらの距離感 CHEMISTRYのジャケット写真みたい
dp2Q、これがFoveonセンサーによるところなのかはわからないものの、これまで使ってきたLEICA Q2やSIGMA fp Lと遜色のない描写力を持っているように思われた。少なくとも以前よく使っていたD-LUX Typ109とは比べ物にならない(Typ109もいいカメラなのだが)。10年前のAPS-C機だと思うと、これは本当に凄いことだ。でも、同じくらいなら、動作が軽快なQ2やfp Lでいいじゃん!と思わされそうだが、dp2Qを使っていると、カメラのお作法のようなものを意識させられて、これが中々楽しい。レンジファインダーのライカを使う人も、きっとこんな感覚なのではないだろうか。
何となくつけていたテレビからバレエを題材にしたアニメが流れてくる。乱入者が荒削りながら光るものを感じさせる演技を見せ場を飲み込むというシーンが描かれていて、その場にいた作中の登場人物らと同様に、気づいたらテレビ画面に釘付けになっていた。『ダンス・ダンス・ダンスール』というタイトルらしい。調べたらジョージ朝倉の漫画が原作だった、そら面白いわな。エンドロールでYUKIの楽曲が流れて、『FLY』以降新曲を追うことはしていなかったものの、やはりYUKIはいいなと思わされた。続きを観たい。
歩き疲れて、帰って昼寝をして、夜に眠れなくなってしまった。明日はバイト、セクハラはどないするんやろか。かなわんね。
おわり