明るい生活の暗い日記

スピードが足りない

220928

深夜の川端通を走る。そろそろ京阪の終電も無くなる頃だ。そういえば、もう少し秋の深まった頃、B1からB3までの間は学祭前日に終電でBOXに向かって何か作業をしていたな。最早何の作業をしていたのかも思い出せないが、他に代え難い高揚感があったことは今でも覚えている。

大学の頃の知り合いとは本当に疎遠になった。わたしの振る舞いによって疎遠にしたと言う方が正しいのかもしれない。卒業後は主に関東で就職した人達と、京都に残って院生やらフリーターやらとして過ごしたわたしとでは、地理と社会階層による二重の分断があった。当初はあまり気にしないようにしていたが、年月を重ねる毎にそれは顕著なものとなり、わたしに居心地の悪さとして降り注いだ。特に集団場面において、前提として共有されているものが共有できなくなったことは致命的であったように思う。偶に顔を合わせた機会に、異物である自分をこれまでと変わらぬ仲間として迎え入れようとする彼らをありがたく思う一方で、その心遣いが痛かった。彼らが悪いのではなく、大学を出て就職をしてまともとされる人生を歩むことに失敗したわたしが悪いのだ。

学生時代からの付き合いで今も顔を合わせられるのは、地理的な分断から逃れたか、一対一での関係の構築に成功した、本当に一握りの人達になってしまった。彼らのことは本当にありがたく思う。そして、わたしを見限ろうとしなかった人達には本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだ。

恐らくは、今後も集団場面には顔を出さないし、そもそも呼ばれることも無いだろう。学祭とは、みんなで過ごした最後の楽しい時間だったのかもしれない。そんなことを思いながら、電車の無くなった川端通りを折り返し帰路に就いたのであった。

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おわり