明るい生活の暗い日記

スピードが足りない

二度とは会わない男達

・高校最初の遠足のバスでカラオケを歌っていたかなり顔のいい男の子、かなりの顔の良さでも補い切れない程に下手くそなB'zの『BAD COMMUNICATION』を披露していた。あの外れた音程の「wow wow wow」、一生忘れられない。

・ベビーフェイスの高校の同級生がB4の時にラーニングコモンズでお友達風の人に童貞いじりされていて切なくなった。童貞だったんだね。

包茎治療手術を受けたと自慢げに語っていた高校の部活の先輩、顔は良かったけれど気持ち悪かった。全体的になんか偉そうで、男は何よりもファッションを優先しなければならないと言っていた。見習うべきところはある人ではあったが、狭い村社会で実力のある高圧的な人間いうのは閉塞感を与えるわね。

・個別指導の塾の先生、2ちゃんねるのやる夫スレを勧めてきて、世の中にはこういうものがあるのか〜と知るきっかけになった。わたしが大学生になった時に所属サークルの新歓に誘ってくれて嬉しかった。そのサークルの人に「こいつはめっちゃキスが上手い」と言われていて、キスがうまいのか〜と思った。今年に入ってLINEのアイコンが赤子になっていて、きっと結婚して子を為したのだと思う。おめでとうございます。

・高3の冬、ひっかけ橋でのイベントオフに参加した丸顔の男。キャバ嬢との同伴中にきて、わたしに他のオフ会参加者とセックスをするように唆してきた。オフ会参加者4人で神座の野菜ラーメンを食べた。記念写真には背景にづぼらやの広告が入っていて、今となっては味わい深い。この人のパーソナルな部分を何も覚えていない。

・中学生の頃にモバゲータウンで連絡先を交換した職安通いの阪神ファンの中年男性。平日の昼間に電話しても絶対に出てくれたのに奥さんも子供もいる口振りだったのすごい謎だった。掘り下げようとしたら「大人にはな、色々あるねん」と濁されて前日の阪神の話ずっとしてきた。ガリガリ君食べながらおしっこ漏らした話もされた。

・大学の同級生、確か一浪していた小柄でガリガリの男。可愛らしい顔をしていて何となく好きな雰囲気があったが、B1当時は歳上の人間と敬語なしに話す感覚が落ち着かなくてうまく喋ることができなかった。何かの演習で同じ班だったんだがな、それっきりになってしまった。卒業式の日に久しぶりに顔を見て、相変わらず好みの雰囲気があった。

・仲良くしていた友達の彼氏、友達と大学の喫煙所にいたら吸殻入れを蹴り飛ばしてブチ切れていた。金髪で長髪、全く好みの雰囲気ではなかったけれど友達はベタ惚れしていた。大学で時々見かけたが、特に何もなかった。

・小学生の頃に通っていた床屋のおじさん。手にまだら模様があって、何か病気をしていたのだと思う。「中学生なったら美容室行くんやろ?」「サービスや。お代は大人なってからでええで」言うてくれてた。中学に上がる頃には店は潰れて、少し離れたチェーン店でタオルを干していたのを目にした。わたしは美容室へ通うようになった。

・大学院の先輩、人はいいが尋常でない嫉妬豚で交際相手と会話するだけで不機嫌になってだるかった。ボクチンいいこちゃんでちゅ!みたいな雰囲気が鬱陶しい奴だったが、玩具にし甲斐があったので延々揶揄って遊んでいた。すまんかったな。

・酔い覚ましに寄った四条の鴨川で話しかけてきたドイツからの旅行客グループの男2人、カラオケ中に交際相手と無限にチューしてるのとそれを無視しているのとでお国柄!?となった。「日本で大麻を買えるところはどこだい?」と言われたことと、「"Ike" means lake and go. why?」言うてたこと、覚えてます。

・学部ゼミの教授のおじいちゃん、ゼミ飲み会の二次会で毎回リプトンに連れて行ってくれた。閉店ギリギリの時間にリプトンに訪れるので毎回店員にラストオーダーとクローズの時間を確認された。店員さんごめんね。軽いセクハラ癖のある男だった。

・前職の上司、毛髪の薄い30代前半の男性。「院出て公認も臨床も取れてない奴ってヤバいですよね〜」言うたらその人も取れてなくて冷や汗をかいた。爪が異常に長く、ズボンが時々破れていて、胸毛が濃かった。悪い人ではなかったと思うが、特別話したい人ではなかった。

・フリーター第1期から院生時代のバイト先の雇用主、マチズモを感じる坊主頭の中年。「田舎なんかセックスしかすることあらへんからなあ」の言葉に違わず子沢山でお盛んな雰囲気があった。時々缶コーヒーを奢られたが、なんだかな、しんどかった。週毎のシフト制で、「院に上がってからはあまり行けなくなっても仕方ないし大丈夫だよ」と言ってくれていたが、あまりにも行かなかったのでクビにされた。クビにしてくれたお陰で実習やら研修やら修論やら専門のバイトに集中できるようになったので、あれはあのおっちゃんなりの優しさだったのではないかと今では思う。

おわり